家を建てるにはまず何から始める?後悔しない手順とスケジュールを解説
家づくりを始める際は、土地探しや住宅会社選び、資金計画など、決めることが多く「何から始めればよいのか分からない」と感じる方も少なくありません。後悔のない住まいづくりのためには、全体の流れを理解し、計画的に準備を進めることが大切です。
この記事では、家づくりの基本的な進め方をはじめ、資金計画の立て方や、失敗を防ぐためのポイントを分かりやすく解説します。
家を建てるにはまず何から始める?

家づくりをスムーズに進めるためには、最初の準備がとても大切です。まずは、家族みんなで楽しみながらできる、3つのことから始めてみましょう。
まずは家族で話し合う
まずは家族みんなで集まって、新しい家でどんな毎日を過ごしたいか、自由にアイデアを出し合ってみてください。
話し合いをスムーズに進めるために、以下のようなテーマで意見を出し合ってみるのがおすすめです。
| 話し合いのテーマ | 具体例 |
|---|---|
| 現在の住まいへの不満 | 収納が足りない、冬に部屋が寒い、結露が気になるなど |
| 新しい家でやりたいこと | 広いキッチンで料理をしたい、庭でバーベキューを楽しみたいなど |
| これからのライフスタイル | 子ども部屋が必要になる、将来は1階だけで暮らせるようにしたいなど |
お互いの意見を否定せず、まずは「やってみたいこと」をすべて書き出してみるのがコツです。家族の思いを共有することで、みんなが大切にしたい暮らしのイメージが少しずつ見えてきます。
家づくりに必要な総予算を把握する
家を建てるには、建物そのものの代金だけでなく、土地の購入費やさまざまな諸費用、引っ越し代なども必要になります。
無理のない予算を立てるために、まずは次の3つの数字を確認してみましょう。
| 予算を考えるための要素 | 確認する内容 |
|---|---|
| 自己資金(頭金) | 現在の貯金のうち、家づくりに無理なく使える金額 |
| 毎月の返済額 | 今の家賃や家計の状況から、毎月いくらなら安心して払えるか |
| 親からの援助など | 資金の援助や、土地の譲渡などを受けられる予定があるか |
あらかじめ予算の目安を決めておくことで、この後の土地選びや会社選びがスムーズに進みます。
カタログやインターネットで情報収集を始める
まずはスマートフォンやパソコンを使って、さまざまな住宅のデザインや間取りを見てみます。
情報収集の進め方として、以下のような方法がおすすめです。
- SNSやインターネットで気に入った外観やインテリアの写真を保存する
- ハウスメーカーや工務店のホームページから、無料のカタログを請求してみる
- 気になる会社の施工事例を見て、好みのデザインを探してみる
たくさんの事例を見ることで、「こんな雰囲気が好きだな」「この間取りは使いやすそう」といった具体的な好みが分かってきます。集めた写真やカタログは、後に設計士や担当者に希望を伝えるときにも役立ちます。
家を建てる手順と全体のスケジュール

家づくりを始めてから実際に新しいお家に引っ越すまでは、だいたい1年から1年半ほどの時間がかかります。まずは、全体の流れと期間の目安を一覧表で確認してみましょう。
| 時期 | 主な進め方 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 初期 | 情報収集、予算の決定 | 約1〜3ヶ月 |
| 中期 | 土地探し、施工会社選び、設計 | 約3〜6ヶ月 |
| 後期 | 契約、着工、完成・引き渡し | 約6〜10ヶ月 |
情報収集から予算決定までの流れ
まずは、どんな家に住みたいかイメージを膨らませることから始めます。インターネットで素敵な実例を探したり、ハウスメーカーのカタログを取り寄せたりしてみましょう。家族で「こんな暮らしがしたいね」と話し合う時間は、とても楽しいものになります。
イメージが少しずつ湧いてきたら、家づくりに使えるお金を計算します。毎月の家賃やこれからの生活費を考えながら、無理のない予算を組み立てることが大切です。銀行のウェブサイトなどで、住宅ローンのシミュレーションを試してみるのもおすすめです。
土地探しと施工会社選びの進め方
予算が決まったら、次は家を建てる場所と、一緒に家をつくるパートナー選びです。土地を持っていない方は、希望するエリアや周辺の環境を考えながら土地を探します。
同時に、家を建ててくれる施工会社も探しましょう。施工会社には、全国展開しているハウスメーカー、地域に密着した工務店、デザインにこだわる設計事務所などがあります。それぞれの特徴を比べながら、自分たちの理想に合う会社を選んでみてください。気になる会社には、間取りの提案や見積もりをお願いして、担当者との相性も確かめることが大切です。土地探しと施工会社選びを一緒に進めることで、予算のバランスがとりやすくなります。
契約から着工、完成までの流れ
パートナーとなる施工会社が決まったら、いよいよ本格的な家づくりが始まります。工事請負契約を結び、間取りや設備、壁紙の色など、細かい部分を何度も打ち合わせをして決めていきます。
すべての仕様が決まったら、役所に建築確認申請を出し、いよいよ着工です。工事の前には、土地の神様に安全を祈る地鎮祭を行うこともあります。柱や梁が組み上がる上棟を迎えると、家の形がはっきりと見えてきて感動します。工事が終わったら、傷や不具合がないかを確認する検査を行い、問題がなければ引き渡しとなって、待ちに待った新しい生活がスタートします。
家を建てる前に知っておきたいお金の基本

マイホームを手に入れるとき、一番気になるのがお金のことです。いくら必要なのか、どのように支払っていくのか、事前に基本を押さえておくことで、安心して家づくりを進められます。
自己資金と住宅ローンのバランス
家を建てるときは、すべての費用をローンでまかなうのではなく、自分で用意する「自己資金(頭金)」と「住宅ローン」のバランスがとても大切です。
頭金と手元に残すお金の考え方
自己資金が多いほど住宅ローンの借入額を減らせるため、毎月の返済は楽になります。しかし、貯金のすべてを頭金に使ってしまうのは禁物です。病気やケガによる急な出費、子どもの教育費、引っ越し費用などに備えて、数ヶ月分の生活費は手元に残しておく必要があります。手元の貯金と頭金に回すお金のバランスを、家族でよく相談して決めてください。
借入限度額と無理のない返済額の違い
住宅ローンを借りるときに注意したいのが、「借りられる金額」と「返せる金額」は違うということです。金融機関が提示する借入限度額いっぱいに借りてしまうと、毎月の返済に追われ、日々の生活や趣味を楽しむ余裕がなくなってしまいます。現在の家賃や将来のライフプランを基準に、毎月いくらなら無理なく返済していけるかを計算して借入額を決めてください。
建物以外にかかる諸費用と税金
家を建てるときに必要な費用は、土地の代金や建物の建築費だけではありません。それ以外にもさまざまな諸費用や税金がかかります。一般的に、諸費用は総予算の1割程度が目安とされています。
土地・建物の購入以外にかかる諸費用の内訳
| 費用の項目 | 内容の概要 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 土地を不動産会社を通じて購入するときに支払う手数料です。 |
| 住宅ローン手続き費用 | 融資手数料や保証料、団体信用生命保険料など、ローンを組む際にかかる費用です。 |
| 登記費用 | 土地や建物の所有権を記録する登記手続きを、司法書士に依頼する費用です。 |
| 火災保険・地震保険料 | 大切な住まいを災害から守るための保険加入費用です。 |
家を建てるとき・建てたあとにかかる税金
家づくりには、国や自治体に納める税金も関係してきます。建てるタイミングだけでなく、住み始めてからも毎年かかる税金があるため、資金計画に組み込んでおいてください。
| 税金の種類 | 支払うタイミングと概要 |
|---|---|
| 印紙税 | 工事請負契約書や土地売買契約書などの契約書を作成する際に、印紙を貼って納税します。 |
| 登録免許税 | 土地や建物の登記手続きを行う際に課税されます。 |
| 不動産取得税 | 土地や建物を取得したあとに、一度だけ都道府県から請求される税金です。 |
| 固定資産税・都市計画税 | 家を建てたあと、所有している限り毎年市区町村に納める税金です。 |
後悔しないマイホームづくりのポイント

家づくりを進めていると、あれもこれもと夢が膨らんで、いつの間にか予算を大幅に超えてしまうことがあります。一生に一度の大きな買い物だからこそ、お金の面でも暮らしの面でも、安心して進めたいものです。
予算オーバーを防ぐための工夫
予算内に収めるためには、こだわりたい部分と、費用を抑える部分のメリハリをつけることが大切です。すべてを最高グレードにするのではなく、暮らしに本当に必要なものを選び抜いてみてください。
| 項目 | 予算を削っても暮らしに響きにくい部分 | 予算を削るべきではない部分 |
|---|---|---|
| 建物本体 | 使わない部屋の内装、建具のグレード | 耐震性、断熱性、雨漏り対策などの基本性能 |
| 設備機器 | 来客用トイレの仕様、あまり使わない個室の照明 | 毎日使うキッチン、お風呂、防犯設備 |
| 外構(庭) | フェンス、植栽、ウッドデッキ(後からの工事が可能) | 駐車スペース、境界の土留め工事 |
後から変更や追加が難しい基礎や構造、断熱性能などは、予算を削らずにしっかり確保することが大切です。一方で、後からDIYで対応できる外構や、後から買い替えができる設備などは、予算調整の対象として検討してみてください。
間取りや設備で失敗しないためのコツ
新しい家での暮らしを思い浮かべるとき、どんな間取りにしようかワクワクします。しかし、実際に住み始めてから「もっとこうすればよかった」と気づくことも少なくありません。間取りや設備で失敗しないための大切なポイントを解説します。
生活動線と家事動線を意識する
図面を見るときは、朝起きてから夜寝るまでの家族の動きをイメージしてみてください。例えば、洗濯機から干し場までの距離が近いか、買い物から帰ってきてすぐに食材をパントリーにしまえるかなど、毎日の家事がスムーズにできる配置になっているかが重要です。家族それぞれの生活時間帯も考慮して、お互いのストレスにならない配置を考えてみてください。
収納の「量」だけでなく「位置」にこだわる
収納スペースは、ただ広い部屋を1つ作るよりも、使う場所のすぐ近くに適切なサイズで配置する方が、部屋が散らかりにくくなります。玄関のシューズインクローゼットや、リビングのちょっとした小物入れなど、出し入れのしやすさを意識して配置を決めてみてください。
コンセントの位置と数をシミュレーションする
住んでからの後悔で特に多いのが、コンセントの不足や位置の失敗です。どこにテレビや冷蔵庫、電子レンジを置くかはもちろん、スマートフォンの充電器や掃除機、季節ものの家電をどこで使うかも細かくシミュレーションしてみてください。家具を置いたときにコンセントが隠れてしまわないように、家具の配置も一緒に考えておくと安心です。
まとめ
家づくりは、家族で理想の暮らしを話し合い、全体の予算を把握することから始まります。お金の計画を立ててから土地や会社を選ぶことで、予算オーバーを防ぎ、満足のいくマイホームが完成します。手順を一つずつ進めることが、失敗しない家づくりの一番の近道です。理想の住まいを実現するために、まずは家族会議から始めてみてください。